都会から少し離れた海あり山ありの都色町。

商店街の中央に位置する老舗のうなぎ屋「邑岬」を舞台に物語りは始まります。

近所でも評判の女将と腕っ節のいい店主のおしどり夫婦でお店は繁盛。
そのうなぎ屋の一人娘である主人公は、どこにでもいそうな大学生。
何かやりたいことがあるわけでもなく、次のアルバイトは何にしようかと始まったばかりの夏休みを過ごしていた。

ところがある日、働き者の母である女将が倒れ、主人公が女将・代理を務めることに!
稼ぎ時の夏本番、人手不足もたたってお店を切り盛りすることになった主人公。
女将が退院するまでの間とはいえ、今までとは全く異なる生活が始まった!

そんな中、ふと見つけてしまった母親宛の一通の手紙……。

『あの子……私の生んだあの子は元気でやっているのでしょうか……?』

「私ってお父さんとお母さんの子じゃなかったの!?」

混乱しながら、号泣する主人公の前に、突然、一人の男の子が空から舞い降りてきた……。
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目まぐるしく忙しい毎日を過ごす中で全ての謎は少しずつ紐解かれていく。
女将として、学生として、普通の女の子として、不思議な男の子に憑かれつつ、
複雑に絡んでくる人間関係の中、果たして自分の謎までをも解き明かすことができるのか……?